其の参 交通ルールを守りませう!

自分でガンガン運転をするようになって丸2年になる、もうすっかり某国ドライバーの感覚が身について どこに行くのも怖く感じなくなった。十数年前 初めて某国首都に赴任した際 赴任経験の長い部下から幼稚園の児童の様に横断歩道の渡り方を教わった。「よい子の皆さん 横断歩道を渡るときは、まず左右を確認して ハイ!車が止まってくれたら 手をあげて・・・」ではない!!違う、違う、ここでそんなことしたら手を挙げたままあの世行きだ。

彼のアドバイスは、

@    車優先ですから 車は止まってくれません、車を避けてわたってくださいね。

A    横断歩道の信号が「青」でも 車は、右折可能ですからバンバン曲がってきます。

ですから 横から来る車に十分注意しないとはねられます。

B    車がなかなか途切れないときは、何人かで集団で入り込めば こっちが勝てます。

(“赤信号 みんなで渡れば怖くない”の実践版)

C    車もこちらの歩き方を見てますから 横断中に急に小走りに走ったりすると 運転手側の読みが狂ってはねられます。同一テンポで歩きましょう。

最期のアドバイスが一番面白い、 後になるほどと納得させられた指摘だった。

誤解の無いように言っておくと 某国決して法律に“車優先”と書いてあるわけではない。1970年代〜80年代 まだまだ車が少なかった頃 車の運転は、一つの”技術“ 広い道に少ない車両が通行するわけだから 運転する側は特権階級の意識、歩行者側は車に対し 戦場を走る戦車を見るように避けていたわけである。その当時の感覚が 溢れんばかりの車社会に急変した現在でも尾を引いている。また 急激に豊かになった為 先日まで自転車しか持っていなかった人が皆車に乗り換えたので 自転車感覚で車を運転する人がほとんどなのだ。日本でも”自転車問題“が最近になってクローズアップされてきたが 歩道も車道も関係なく きちんとした法律や罰金制度、それに取締りがなければ日本人だって 勝手気ままに動いちゃうわけである。

 某国にも立派な交通法規が整備されているが、某国人は、法律や規則が大嫌い(全てではないが)、今の様に町中にCCTV(監視カメラ)がついてルール違反が自動摘発される前は、警官がいなければ何をやってもOKという感覚だった。私には、専用の車と運転手が手配されたが この運転手君 渋滞が発生した場合 一段高い歩道部分に乗り入れて 次の交差点まで渋滞をやり過ごすことなんぞ 屁のカッパであった。

 

台湾で80年代初頭 散々めちゃくちゃな交通事情を見てきたが(今は台湾もすっかりおとなしい・・) 某国は、それに輪をかけて“すさまじいアウトロー状態”であった。日本ではめったに見られないか あり得ない光景をいくつか事例としてご紹介しよう。

1、 高速道路での逆行。 よく発生する! 道路の先が事故や規制で詰まって動かないと分った時 多くの車が 一つ手前の出口から外に出るため一斉にUターン転回し始める。(最近 私も平気でできるようになった・・・)

2、 高速道路への登り口「入口」から 車が下りてくる。 田舎では、とにかく高速を出たい奴は、IN、OUT関係なく通路があれば利用する。(私ももう少しでできるようになる・・かも)ましてや 高速道路の路側帯などは、追越し車線か渋滞時の追加通行帯ぐらいにしか思われていない。

3、 十字路交差点では、直進車優先と言う感覚は無い。先に入った者が勝ち!! 先頭の左折車が先手を取った為“左折車側の勝ち!” 直進車は左折車の最後部が通過するまで 待たされる。(最近 私も平気でできるようになった・・・あれ?)

4、 歩道は、車の為にある。歩道は、本来人間の為に作ってあるはずなのだが 車が堂々と走っていく。しかも駐車場代わりとして有効活用?されている。

5、 クラクションはできるだけ使え!運転者がアウトローであれば 歩行者も自転車もアウトローだらけ とにかく早く自分の存在を相手に知らせておくことが安全につながる。クラクションはバンバン鳴らそう!(私もすぐに平気でできるようになった・・・)

6、 日本では、幅の大きな道路に進入する際は、左右確認、車両がいれば一時停止してやり過ごしてから進入するが 某国では“早い者勝ち”。左右から先に車に進入されたら 幅広道路の直進車もブレーキをかけるしかない。本当に腹が立つが 全く見ないで突っ込んでくる。こういうやつには、怒りのクラクションをガンガン鳴らすが 相手はカエルの面に小便・・・

7、 片側二車線道路が 渋滞すると四車線道路に変化する・・・皆我先に行こうとして道路幅一般まで列ができる。その内 全く動きが取れなくなる・・・自分の事しか考えない。

8、 大型マンション群の前の公共道路は、夜は道路がつぶれて大型駐車場になっている。四車線の広い道路なのに道路に車が整然と駐車して 使える車線は一本だけ・・みたいな状態。要は、駐車場が足りないか、固定駐車場料金をケチって安い公共道路に止める。これまた そこの交通整理をして“駐車料金”取り立てる奴がいるからすごい!天津では、市政府にはほとんどこの金は入っていない。誰かのポケットに入っているの?

但し 某国庶民は、不思議なことに赤信号だけは警官が居ようと居まいと きっちり守って停止する習慣がある。 したがって 公共バス・タクシー以外の一般車両の信号無視は意外に少ないのである。変な国民性・・・

 

まだまだ 書き切れないほどいろいろあるが これが某国流でその流れで運転していけば 別に驚くこともなくなってくる。(私も感覚が相当麻痺しています・・・)

 

某国では、交通違反は、運転者個人ではなく車に係ってきます。要は誰が運転して違反したなんて眼中にはなく 期日までに罰金や減点処理を誰かがしないと その車の車検が通らないよ!って訳です。免許書の持ち点12点は、1年毎の更新時に満点になってカムバックできるので 日本のように違反から1年以内にさらに違反があれば累積計算されることはない。当局は、違反を減らすより罰金を確実に回収できる方策を優先している。

庶民は庶民で 運転免許の持ち点見ながら 「この違反 俺持ち点少ないから お金出すから君処理してくれる。」といった具合に やりくりしている。但し 路上での交通違反現行犯の場合だけは、その場で切符切られるので 他人に依頼ができない。某国では、90%が監視カメラでの違反取締であるので ネット検索すれば車両ナンバーで違反があるかないかすぐに分るのだ。(これは優れもの・・)

自慢にならないが、何度も違反(全てカメラ自動記録)をして罰金払いに警察に通ったので 某国の違反に関する事情も掌握できた。面白いのは、車検を前に車の違反をすべて処理するため 数人で罰金の処理窓口で「この違反は、僕ので処理。こっちの違反は、こいつの免許書で処理して」と言ってる。担当警察官も 「あんた これじゃ点数無くなるから この違反処理は、誰かに頼んだ方が良いよ」などとアドバイスしているのだ。

本来 罰則と罰金と言うのは、その違反行為に至った本人に教訓として罰を与え 違反を繰り返さないように導くツールなのであるが 目的が罰金の徴収にすり替わってしまっている。ダメだ、こりゃ・・・

 

日本人から見ると非常にデンジャラスな某国の交通事情だが 体感として慣れてリズムを掴めば 結構安全なのである。まず スピード出さない事(危険な行為もゆっくりやれば 相手が諦めて止まってくれる。) 自分より前の車に気を付ける、逆に後ろの車には気を使わないでいい。(変に聞こえるかもしれないが 要は頭一つ出ておけば 左右と後方の車に注意義務があるような暗黙のルールができている)。某国でも“怒りのクラクション”は、印象良くないが 一般的にはドンドン鳴らして自分の存在を知らせた方が安全なのである。あとは、相手に対し“多少のカマシ”ができれば 何時まで経っても通過できないという“情けない過剰遠慮状態”から脱することができるのである。某国では、立派な道路法規があっても 実際の運転は、剣道じゃないが相手との間合いをみる動物的感覚が優先されるのである。

あ〜ぁ こんな某国流運転癖つけて、日本でついついやってしまったらボコボコにされそうだ。(2015/6/30 記)

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ボクの某国論