翌日は、撮影初日と言うことでフニュ君の計画も盛りだくさん、よって早朝4時に起きて5時には出発である。停車場の列車を撮影して14号線をパームディール方面に南下する、パームディール市街を過ぎた場所でいったんフリーウェイを降り空港方面に向かうが、敷地がえらく広い空港である。空港に周辺道に入るとB-747が見えたので、SR-71の展示場近くにある航空博物館の機体だと判断して その方向に車を向けて走っていくとどうも様子が違う。ここは博物館ではなくNASAの関連施設である。とりあえず駐車場に車を入れ 様子を見ると尾翼にNASAのマークが入った現役のB-747SPがエプロンに駐機していたのだ。ゲートの警備員から見えない位置でこの珍機を急いで撮影、素早く離脱・・・チームワークが良い。この後すぐ場所が分かったSR-71を展示しているブラックバードパークを外から撮影して その隣にあるジョー・ヘリテージパークの駐車場に車を止めたら 今日はオープン日でないが中に入って撮影して良いよ!との許可が下りた。一通り撮影を終え その後は、本命のマーチ空軍基地に向かう計画となっていた。

 我々は、一端14号線に戻り パームディル郊外から東に向かう138号線(パーブロッサムハイウェイ)でショートカットしてロス・エンジェルス市東を走るルート215(リバーサイドハイウェ)に合流することにした。この215号線を南下してモレノバレー(Moreno Vally)と言う町の南にマーチ空軍基地はある。215号線を南下すれば進行方向左にこの基地が見えるはずであったが、途中降りる口を間違えて街中をうろうろしながら漸くマーチに到着した。もともとB-52を擁するSACの基地であったマーチAFBは、現在C-17とKC-135を運用する輸送部隊に代わったが、やはり想像していた通り大きな飛行場だった。だが、撮影条件には恵まれた環境であり ポイントさえ分かれば外撮りは楽である。ただし 大型機は、群れを成して訓練飛行することはないので せいぜい12機がT/Gの訓練をしている程度であろう、であれば長居は無用である。我々が到着してすぐに1機のKC-135が離陸 民間機のターミナルもあるようで盛んにA-320の定期便(?)が離発着していた。そんな中 上空に大きな爆音!F-16である。高いところを何度かパスした後 着陸態勢に入ったので逆光気味ではあったが、何度かT/Gを繰り返したので2機のF-16Cを撮影 なんとサウスダコタ州空軍のロボス所属の機体だった。しばらくランウェイの反対側に移動して待ったが、民間機しか飛ばないので 我々は、次の目的地ヘメット・ライヤン飛行場へ向かうことにした。

オーエンス湖

この後も 続きます・・・

2018年頃からだったと記憶するが、長年の友人であり当HPの良き理解者で写真の提供もしていただいているフニュ君から盛んにアメリカへの写真ツアーのお誘いがあった。某国生活で中々日本への帰国以外に遠方に旅行へ行く時間がない私だったが、思い切ってお誘いを受けることにした。当初は、昔二人でよく行ったNASオシアナが候補地だったが、2019年夏頃にネリス域に決定した。フニュ君の他に厚木での先輩2名と4人組みのツアーとなる。ネリスは、1980年3月に行ったのが最初だったが、それ後外撮りが難しくなったという事で足が運ぶことはなかったので 39年8か月ぶりの訪問となる。約40年ぶりなのだ。

出発は、羽田空港でアメリカン航空である、この航空会社も初めてだったが、期待通り?サービスレベルは低い。ただ昔のユナイテッドよりは少しましな程度で 中には良く気の利くCAもいた。エコノミーは乗りなれてはいるが、9時間はとても長く感じた。

40年ぶりのロサンゼルス空港、イミグレで機械のトラブルがあり出口をたらい回し 外に出るのもひと苦労である。外に出たらまずレンタカー屋へ向かうハーツのバスに乗る。これは40年前とまっとく同じ 今回友人が予約したのは、ダッジの大きめのSUV、某国生活で左ハンドルには慣れているとはいえ 運転席のパネル操作は、乗りなれた日本車などと大きく違いライトの点灯スウィッチすら探すのに苦労した。ハーツ敷地内で各部点検して漸く出発、レンタカー屋が用意してくれたナビ兼WiFiをもとに 最初の宿をとってあったモハーべ(Mojovi)へ車で向かう、このナビの使い勝手がまったく悪く、右折左折の表示が出るのが遅い。結局
WiFiを通して手持ちiPhoneGooglemapが一番使いやすいことが分かった。

ロスアンジェルスの町に出るといきなり 夕方のラッシュに巻き込まれ さすがに緊張した。ラッシュ時間帯は、上下線とも5車線のフリーウェイがどこも大渋滞である。某国と比較してもその車の圧倒的な量に驚愕し車社会であるアメリカのスケールの違いに改めて驚かされた。ロスアンジェルス中心を外れアンテロープバレーフリーウェイを東北東に進めたが、血管を勢い良く流れる血小板のように
5車線を途切れなく走る車の量は、郊外に向かって2時間ひたすら走っても全く減少する気配がない。2時間半を過ぎモハービに近づくに連れ車の量は徐々に少なくなってきた。そろそろ3時間ぐらい走っただろうか、車は少なくなって来ても走る車の流れはやはり速いまま、この流れに自分がやっとついて行っている状態なのであった。某国では同じ5車線道路でもマイペースで走っている車が多く 各車スピードがまちまちだが、ここではチンタラ走っている車などほとんどいない。日本の高速道と違い休憩スポットも用意されていないので トイレ休憩や食事をとる場合 一度メイン道路を離脱して休む場所を探すしかないのは不便なところである。

エアロスペース・ハイウェイと呼ばれる14号線をひたすら北上 ランカスターと言う町を過ぎたところでいったんフリーウェイを降りてトイレ休憩をとる、小さな小売店を除いて「何か食べるものはない?」と尋ねると 「店の中にはないけど、外の屋台でうまいタコス売ってるぜ」との返答。若いヒスパニック系のお兄ちゃんが家族と営む屋台で 子供たちがもの珍しそうに我々を見ている。 決して安くないタコスだったが、冷え込む夜中、すきっ腹にはとてもおいしく感じた。タコスを食べてモハーベに着いたのは、夜9:50時過ぎだった。砂漠の中の小さな街である。町の東には、モハーベ航空宇宙空港があり 夜にもジェットの音が時々聞こえてきた。ホテル前は、大きな列車の停車場となっており星条旗をボディに描いたディゼル車両が2両止まっており 翌朝皆で写真を撮ることにした。

HOME

軍用機にしか興味がなかった私のとって消防用航空機は、知識さえ乏しい。フニュ君はその辺詳しく調べてくれており 懐かしいブロンコやターボトラッカーが撮れるという事であった。215号線を南下して30分 カルフォルニア森林消防飛行隊のあるHemetについた、フニュ君のナビで空港事務所のような場所に行くと 本当に柵の外からエプロン内のS-2とOV-10を撮影出来る環境である。しばらくすると我々に気が付いた職員2名が、中に入って撮影して良いとの許可をくれたので 奥に置いてあったベルのUH-1まで撮影させてもらった。その後ウキウキ気分のまま飛行場に隣接する「Hanger-1」というカフェで“B-52”というセットメニューで腹を満たし 次なる宿ローンパインに向かう。215号線を今度は、北上していくのであるが、途中マーチAFB近くで C-17とF-16が飛んでいるのが見えたので 再び寄って見ることに C-17Aは、先ほど撮り損ねたピッツバーグのラインが入ったAFRECの部隊、続けて地元のKC-135もT/Gを始めてこれも撮影できた。

Hanger-1 Cafe

店内 飛行機でいっぱい、おすすめメニューは、B-52!!

ランウェイエンドで大型機を撮っているその時、ブ~ンというプロペラ音・・・上空を見るとMQ-9がヘルファイヤーミサイルぶら下げて飛んでいるではないの。きっとアフガニスタンではタリバンがこういう光景に出会っているのだろうと思いながら見送った。このMQ-9再び高度を下げてタッチダウン体制 先ほどまでC-17が飛んでいたコースを進入してきた。思いもかけない収穫である。 

その日の終点は、ディスバレーの谷での撮影拠点となるローンパイン(Lonepine)という小さな町。215号線でサン・バーナディオ(San Bernardino)と言う町を抜けしばらくして15号線に乗り換え 今度はビクタービル(Victor Valle)で395号線に入る。この道 狭いところは、片側1車線であり395号線だけでも延々3時間ぐらい真っ暗な道を走らねばならない。この時 初めて他の二人に運転を代わってもらい。ひと眠りすることができた。ローンパインに着いたのは、深夜である。この町は、アメリカ大陸の最高峰マウント・ホイットニーが近くにそびえ、ホテル前の牧場の先にその峰を眺望できた。実に美しいところである。この395号線をさらに北上すると太平洋戦争中に日系アメリカ人が強制収容されたキャンプが記念博物館として保存されている場所にたどり着く。

牧場の背景に見える山脈で 写真中心より少し右手の奥にピラミッドのように聳えるのが、アメリカ最高峰のマウント・ホィットニーだ。

ディスバレーは、395号線を再び南下、左折して136号線に入れば あとは山道一本である。右手で塩湖であるオーエンス湖を望みながら道なりに進めば190号線と名称が変わるが 道は延々と山と砂漠を抜けて続く。国立公園に指定された広大な砂漠地帯は、建物が一切ないサボテンの荒野である。ただ目に入る周辺の光景は、どれも美しく写真を趣味としている人にとっては、時間を忘れて撮影に没頭できる場所ばかりだ。あまりに美しさに車内から時々ため息が聞こえてくる。私も運転しながら風景の良い所では同乗の皆さんに「降りて撮影しましょう」と声かけをするように心がけた。