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仮想敵機飛行隊で活躍した米空軍のF-5Eは、総数70数機に及び、本国ネリス空軍基地の57th FWWを始め 後に創設された64th AS、65th
AS、そして東アジアにおけるフィリピンクラーク基地の26th AS、イギリスに駐留したアルコンビュリ空軍基地の527th ASなどで色彩豊かなF-5Eが見られるようになった。
当初は、5種類程度の塗装パターンだったものが、1980年代から想定される戦場や仮想敵国の戦闘機のマーキングを模すことで次々に新しいマーキングが現れ、大まかに分類しても18種類を超える塗装例が確認されている。このページでは1980年初めに存在したブルー系統のマーキング、グレープ(パッチーズとも呼ばれた)、オールド・ブルーなど 青色系の迷彩機についてご紹介する。
↑ F-5E/74-1537、1980年代後半になると、ブルー系迷彩も多岐にわたるが、機首レードームまで迷彩色に塗り込んだマーキングが増えた。ライトブルーとミディアムグレーをオールドブルー・スキームから位置を変え、塗り分けているニューブルー・スキームである。
↑ ブルー系迷彩”パッチーズ”、青系色の3種の塗料を用いたこのマーキングの人気は昔から高かった。Patchesは、斑とかつぎはぎ模様おことであるが、雲と晴天の混ざり合った空模様のようであるから、そう呼ばれたのかもしれない。
↓ そして、迷彩パターンの中で恐らく最も空に溶け込んで見え難い迷彩が、この”ゴースト”迷彩。↓ネリスの迷彩F-5Eで機数も一番多かった迷彩パターンだった。
↑ F-5E 74-01570 "Grape"と呼ばれるブルー系の迷彩パターンで、この70番から74番まで5機が同様の塗装を施されていた。パッチーズとも呼ばれてたマーキングであったが、ブルー系の塗装は変更が盛んに行われ、オールド・ブルー、ニュー・ブルーといった新たな塗装も加わり多種多様化された。
↑ オリジナル・ブルースキームと呼ばれていた迷彩で、イラストの最上段の第57航空団司令機も基本的にこの迷彩パターンから派生した塗装だ。グレーの部分がダークブルーに変わっている為、全く異なった迷彩パターンに見えてしまう。下の白黒写真だと2色迷彩にしか見えないが、ミディアムグレーとブルー色の部分の濃淡の具合が近いせいでそう見えるのである。