(1952~1978、1986~1988)
F-8JからF-4J時代の長きに渡りVF-191の姉妹飛行隊として運命を共にし、1980年代後期にF-14Aトムキャット戦闘機に返り咲いたと思いきや、また直ぐに解散の憂き目を見た飛行隊でもあった。この飛行隊もF-4Jをほぼ1年使用して1978年に解散しているが、このF-4J時代に厚木に飛来しているので、我々の世代の海軍マニアが撮影の機会をもらった有難い存在でもあった。1977年当時、海軍艦載機の部隊としては極めて異例なスプリッター迷彩を施した飛行隊としても歴史に刻まれている。この迷彩はフェリス迷彩とも言われ、明度の異なるグレー色の組み合わせで視覚を惑わす効果があると言われた。スミソニアン博物館などに展示されている航空機絵画で有名なキース・フェリス氏(Keith
Ferris)の手によるもので、当時VF-194や海兵隊のF-4jなどで実験的に使われた。また、機体の上下を敵機に判断ミスさせるように、疑似コクピットを考案したのもフェリス氏のアイデアである。このページも古い友人から頂いた写真を中心に当時の厚木での訓練風景などをご紹介したい。
↑ 1977年8月のコーラルシー横須賀寄港に伴い、厚木基地に飛来したVF-194のフェリス迷彩機 NL-212(Bu.No.153798)。航空専門誌などでこの迷彩の事は知っていても、まさか厚木でこの機体が撮影できるとは思っていなかった海軍機マニアは、狂喜したに違いない。
↑ 1976年VF-194は、F-4Jを受領した際3機のフェリス・カモフラージュを施された機体を受け取った。3色の濃淡グレーを使ったスプリッター迷彩で デザインは、航空機画家のキース・フェリス氏の考案である。厚木に飛来したNL-212はその代表的な機体だ。この機体は後にCVW-5に移管され、NF-200に塗り替えられた。
↑ 厚木をタキシングするノーマークの212番機、実は、VF-194所属だったこの機体はCVW-5に移管され、VF-151かVF-161の所属に変わった。フェリス・迷彩の他の機体NL-211(153879)、NL-213(153871)も同様にCVW-5の所属に変わって迷彩色は、きれいに落とされてしまった。尾翼の電光マークが無くなっているのも、この移管作業の過程であったのだ。