VS-33も他のVS部隊同様1960年生まれの飛行隊で、最初は対潜空母に11機編成で積まれたS-2E/Gを使って運用開始した。1975年からS-3Aに機種交換、当初S-2E時代のマーキングをそのまま使っていたが、1978年頃からデザインを一新して、下に掲載したような赤い矢尻の派手なマークとなった。
1991年S-3B型の更新したが、この頃VS飛行隊全体が任務変更の大きな流れに変わり、対潜哨戒任務以外の海域監視任務(海上目標破壊など)も広く行うようになった為、VSは ”Sea
Control Squdron"と名称が変わった。これは、1991年のソ連崩壊に伴い、一大脅威だったソ連の潜水艦隊が大幅に勢いを失い、驚異と言えなくなってきた事で、それまで力を入れてきた対潜部隊の見直しが掛かった結果である。
S-3Bも機体のキャパが大きいことから、マーベリックミサイル(空対地ミサイル)の運用や給油任務を付与されるようになり、多方面で使われるようになったが、逆に存在意義も薄れてきた。専門の大きな機体を空母で運用するコストも問題となってVS-33も2006年に解散している。
ところで"Screwbirds"・・ねじ鳥と言う部隊パッチは、どのような経緯で生まれたのだろう。古い文献があったので、私の拙い英語力では100%正しいか分からないがご紹介してみる。部隊がまだS-2トラッカーを使っていた1974年頃、当時のCDRは、ジョン・クーン中佐であった。隊長は常々飛行機を操るのは機長の責任で、機長の指示で全ては運用されるべきとの言葉を発していた。この言葉尻を捕え 下士官達が冗談で「おいおい おれたちは永遠に右座席(コパイロット席)にネジ止めだな・・」と言った愚痴から 隊が新たにマスコットを募集する際 ウッドペッカー調のキツツキが右手にネジを持ったキャラクターが考案され、その出来の良さが評価されて隊の皆の同意を得て機体に貼ったというもの。
1978年厚木に飛来したVS-33のUS-3A(Bu.No.157998)。この機体は、部隊を変えて太平洋方面で活躍したS-3A改造の輸送機で、本来10機定数のVSは、711番までであるが、同じVSの管理となり、712番が与えられたとされている。
1997年原子力空母USSニミッツが横須賀に寄港した際 艦上で撮影されたVS-33のS-3B.B型の更新されてバイキングの兵装はより充実し 対潜以外のものを使えるようになっている。
NG-700番の尾翼のカラーマーキングでは従来のVS-33をイメージできないが、他の機体は、今まで通り グレーでスクリューバードが書かれていた。
Old Insignia of VS-33