貧乏な人が多いから可哀そうだと、最初は小銭を渡していたが、私の運転手は、「あんな奴らに金を出す必要はありませんよ、彼らの中には自分より金持ちがいるんですから・・・」と言って決して物乞いに金を与えていなかった。事実 ある新聞記者が乞食の実態調査をしたら ある高額収入世帯の家族が小遣い稼ぎでやっていたことが暴露され それ以来同情の目でも見られなくなったそうである。乞食にもいろいろあるようだが、某国では、完全なる職業と言って間違いない。
デベソにも色々な形が有ったように 乞食にもいろいろなスタイルが有った。ちょっと並べてみましょう。
1.
身体障害者スタイル
歩道橋の上などで 見事なくらい悲惨な状態をかもしだし 憐れみを誘う演技で「お金恵んでください。」と唸っている。足が無かったり 体中皮膚病だったりで凝視できない。お金を置いてさっさとその場から離れたくなる。でも 城管が巡回に回ってくるとさっと姿を消すので 彼らの足は速いはずである。
2.
レストラン待ち伏せスタイル
ファーストフードや有名レストランの外で待機して テイクアウトして出て来る客を追いかけ「何も食っていないので 何か恵んでくれ…」とたかる。彼らは、持ち帰りの袋を狙っているが、金をあげている人もいる。やはり金を貰った方が嬉しいようだ。
3.
お金を無くして困ってるスタイル。
路上で紙看板を広げ、自分が如何に大変な状況にあるか、大きな紙看板を指しながら頭を垂れ続けて金をせびる。例えば「某国首都で学生をしているが田舎の父が急に病気になり、入院が必要だが自分には支送る金もない・・このままだと父は死んでしまう。何とか助けて」とか紙に書いてある事が本当っぽいので結構同情して金が集まる。何故か同じような文面を他所で幾つもも見たような・・・
4.
路上突撃スタイル
若い女性が突然「ねぇ!!おじさん、今日何も食べて無いの・・・20元で良いから恵んで!」と言ってくる。路上の売春婦かと思ったがそうではない。ただ楽して金を得たいだけ遊び女である。私の一番嫌いなタイプで、手で払いのけて離脱する。有る時はブランドもの服をまとった中年女性が、高校生ぐらい娘を伴って近づいてきた。「ちょっとすいません」から始まったので道でも聞かれるかと思ったら「お金に困っていて何も食べてません、少しお金を用立てしてもらえませんか?」と来た。「馬鹿野郎!わしゃATMじゃない!服でも売って金にしろ!」と言いたかったが無視して通過した。
5.
駐車場待ち伏せスタイル。
有料駐車場に車を止めると 軒並み車を廻って物乞いをする。車に悪戯されることを恐れ金を出す人もいる。そういえば昔アメリカにも居たなこのスタイル。
6.
交差点待ち伏せスタイル。
赤信号で止まっている車に 手当たり次第頭を下げ 金を出してもらうまでお辞儀を繰り返す。1角コイン(1元の十分の一)渡す位では、お礼も帰ってこない。スルーするのが一番。特に私の住んであるT市はこれが盛んだった。
7.
交差点サービス提供スタイル
同じく交差点に出没するが、汚らしい刷毛などを使って頼んでもいないのに、窓ガラスの清掃を始める。折角さっき洗った窓ガラスが反って汚れるので一番困る。窓ガラスが汚れるのを嫌って、先に小銭を渡すドライバーもいる。
8.
DVD販売スタイル。
突然路上で子供を抱いた母親姿で現れ 子供のミルクを買いたいのでDVDを買ってくれと迫ってくる。「DVDは、エロ映画で中身はすごいよ!」とか言っているが、同情して買ってやると、ウィンドウズ98のソフトコピーだったりする。2重に騙される悲惨な結果に・・・
9.
地下鉄流しスタイル
込み合う地下鉄の車両の中 楽器を演奏しながら車両を移動する2人組、一人は、哀れな老人姿で演奏をする役割、もう一人は、缶や小袋を持ってお金をせびる役割である。ほとんどの乗客は。また現れたかと迷惑顔であるが 小銭を出す人もいる。ひどいのになると芸もなくカセットで大きな音楽を鳴らしながら 金を要求している。酷いときは、一車両編成に3組ぐらいいて うるさくて一番迷惑な連中である。