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18th WG
F-15C/D in 2022

2022年 干支でいえば寅年(虎)である。株相場でいうと壬寅(みずのえとら)にあたる今年は、株相場が大荒れになるらしいという予想がたっていた。丁度60年前の1962年はキューバ危機、1974年ウォーターゲート事件、1986年チェルノブイリ原発事故、2010年ギリシャ経済危機・・・寅年は戦争危機や大きな事件も多いことから、株屋はこんな予想をしていたようである。私は株はしないので関係ないと思っていたが・・

 2022年は年明けから航空部門では各地で墜落事故が続き、航空自衛隊もアグレッサーの虎マーキングF-15Dが墜落事故、嫌な予感が漂いはじめたと感じたら、何とプーチンが突然ウクライナに侵攻して”ウクライナ危機”が勃発した。ヨーロッパは第二次大戦以来と言われる大きな戦争状態に突入、おまけにウクライナ国内の原発まで攻撃対象となったので原発危機まで引き起こしそうである。ロシア制裁も含め世界情勢の劇的変化で日本では円も株価も下落したので、株屋の予想は見事に的中したわけである。軍事的にはNATO各国が冷戦終了以降堅持していた軍事費抑制に大きな方向転換がかかりドイツなども国防費倍増となってくる。

敵の敵は味方という考えから、本来は仲が悪いはずのロシアと中国が対アメリカでここ十数年意気投合し ウクライナ危機でも歩調を合わせている。世界は、独裁国家VS民主国家のような対決構造が際立ってきた。こうした冷戦時代への回帰現象は、二大独裁国家に挟まれたここ極東にも大きな影響を及ぼしてくるはずだ。2022年2月 アラスカからF-35の部隊が嘉手納に訓練に飛来、その時期の18th WG F-15の訓練状況をUPする。(2022/3 記)

第18航空団作戦軍指令や67戦闘機中隊長の指定機はここ数年まったく変化なし、機体も変わっていない。最近は整備も優秀で事故も少なくたっているとの地元の評価もある。
3月9日早朝 6時前からすでに8機ぐらいが離陸して7時半には数機が戻ってきた。着陸前には派手なローパスやT/Gを行って腕を磨いている。
今年3月上旬の沖縄の気温は20度前後、天気が良くても肌寒い日が多かった。風は北風でR/W05、F-15は、燃料を気にせずアフターバーナーをいっぱいに焚いて離陸して行く。給油訓練が無くても 翼下の燃料タンクで1時間半のフライトをこなすことが多かった。
2022年の12月 F-15の帰国第一陣がアメリカ本国に到着したとされる。この第一陣8機は85-0120/83-0042/85-0098/81-0031/85-.0112/85-0115/83-0011/81-0020のようである。
F-15部隊撤収の通知

2022年10月 航空ファンに衝撃が走った。アメリカ空軍の発表で嘉手納基地に常駐しているF-15の2個飛行隊(54機)を撤収し、以後は本国やアラスカから半年サイクルで分遣隊を派遣して、沖縄でのプレゼンスを維持するとの事。40年以上極東の空を守ってきた18th FWは無くなるか、基地管理部隊になるのかもしれない。過去何度か実施されたアラスカやアメリカ本国から最大でも20機に満たないF-22/F-35の長中期派遣訓練は見てきたが、嘉手納基地には常駐部隊が居てこそ米軍のプレゼンスが生きるのであって、半年のローテーション部隊だけでは心もとない気がする。
 年内から十数機が撤収を始め二年かけて全機撤収とするらしいが、様々な憶測も飛び交いアメリカ空軍が今後どのように部隊を維持していくのか、今一つ不明である。F-15EXへの更新も噂されるが、現状80機しか発注されていない機体数では州空軍への手当だけで一杯だろうし、以前計画にあったF-35Aへの更新も今回は言及されていないので、一航空マニアとしても気になるところである。できればF-15Eを上回る打撃力も持つF-15EXとステルス機F-35Aの組み合わせで新18th FWが再構成されれば理想的であるが、運用等の事を考えれば一機種で纏めたほうが運用しやすいので、恐らくそうはならないだろう。台湾有事が叫ばれる中、極東の要石と言われてい来た嘉手納の戦力の動向は中国も高い関心で見ているはずで、誤った信号を送らないように注意も必要である。力強い空軍戦力の保持を是非お願いしたいと思う次第だ。(2022/11 記)
↑ 上写真は、2022年5月横田基地祭にて展示された二機の18th WG所属のF-15C。撃墜マークの入っているのは44th FSの隊長指定機である。
冬場から春にかけて 比較的気温の低い日は、早朝陽炎の影響を受けず フライト前後の点検風景が見れる。但し F-22、F-35などの第五世代機はこうしたランウェイエンドでの最終チェックをしないため、今後、五世代機に更新された場合こうしたシーンを見ることは少なくなる。
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