2021年5月朝鮮半島米軍基地から横田基地に大挙してA-10Cが飛来した。オーサン基地に所属する第25戦闘機中隊アッサムドラゴンのA-10C 14機は、横田基地を経由してアラスカの「レッドフラッグ・アラスカ 21-2」に参加するため飛来したもので、多くの航空ファンが横田基地にこれらの離陸を狙って集まった。我が悪友のフニュフニュ君も横田基地でのこのチャンスを逃すことなく、しっかりとターゲットを捉えていた。流石である。
今回、アラスカで行われるレッドフラッグ演習では、エルメンドルフ・リチャードソン統合基地をベースに、太平洋側とカナダ北西部を訓練空域として使用し、集結したのは20個中隊以上の航空部隊と1500人の人員、そして航空機の数で100機を超えると言うから、かなりの規模の訓練であったはずだ。アメリカ海空軍も含め6か国が参加し、航空自衛隊からも那覇の304Sqと204SqのF-15J、E-767等が参加し、期間は6月10日から25日までの15日間となっていた。(2022/1月 記)
フニュ君からの追加情報によると、横田を離陸したA-10は、演習に向けて必ず故障対応の予備機を持っており、この日に上がった機体の内2機程度は予備機で、三沢まで飛んで戻ってきたそうである。またアラスカまで飛行の間、空中給油を行う上で安全を考慮して、太陽の出ている時間内に給油する為には出来るだけ朝早く離陸する方が良いので、午前6時からしか飛行できない横田基地では午前5時ぐらいにエンジンをかけ午前6時過ぎの離陸となることが多いそうである。
これも従来見られなかったシリアル、A-10C(78-0615)もANG部隊である103rd FW/118th FSからの移管機、以前は、”CT”のレターを付けていたが、A-10部隊の縮小で余剰機が前線に振り分けられた事例である。
2021年5月26日 6時40分を過ぎて横田を離陸する第二派3機のA-10Cの1機、A-10C(82-0651)、A-10が最後に発注された1982会計年度の機体で、当初は、OA-10Aとして配備された。51st FWの作戦群司令の指定機で、2012年の横田公開でも展示されているが、当時から51st OG指定機ではあったものの、尾翼は機首方向から緑・赤の塗り分けで、黄黒のチェッカーはなかった。