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嘉手納基地によく派遣される同じPACAFの戦闘航空団 第354戦闘航空団に最後のF-35Aが納入されたのが2022年4月15日。この日を持って総勢54機のF-35Aが揃い、2個飛行隊の運用が確立した。同航空団が最初のF-35Aを受領したのが2020年4月だったから、丁度2年で航空団が完結したことになる。予備機も含め1個飛行隊17機も保有する現状PACAFでは唯一のF-35A航空団であり、本国のレギュラーユニットがヒルAFBの388th
FWしかない事を考えれば、訓練航空団を除き運用機数で2番目に大きいF-35A航空団だと思う。三沢の35th FWがF-35Aに換装を終了すれば逆転されるが、当面は空になっている嘉手納基地の応援体制を続けていくだろう。(2025年10月 記)
↑ さて今回来日のF-35A部隊の訓練飛行に際して、特に朝方の離陸で殆ど全機が、ハイレートを行っていたのが注目された。従来F-35Aの離陸時は、早めに高度を上げて離陸する為、撮影ポイントではお腹しか見えず写真にならなかったが、1週間滞在したなか、2日程の間に離陸する全機が同じようなパターンでべたべたの低空離陸からハイレートに移行していた。翼端から白いべーパーがはっきりと出て、中々迫力あるシーンを見る事ができた。
F-35A/AK-5380/18-5380
F-35A/AK-5376/18-5376
F-35A/AK-355FS/18-5355
F-35A/AK-5534/19-5534
↑ 最後に当日朝のF-35Aがどれだけ急激な機首上げからハイレートに入ったのかが判る写真がこちら・・・・電柱が入って飛行機写真としては失格であるが、敢て地上構造物と並べる事で、彼らの離陸の仕方が見えると思い、捨てずにHPで使ってみた。嘉手納派遣のF-35A部隊は訓練飛行に出る際、極めて高い高度を取ってきた事から、一般にF-35の離陸は良い写真にならないと言う今までの定説を靴返した彼らの離陸スタイル。
F-35A/AK-5492/19-5492
↑ イールソンから2025年4月に来た12機のF-35Aについても、2機のシリアルが不明であったが、そのパズルの穴が今回は埋まった。即ち上の写真のAK-5355とAK5534だったのである。この12機も来日後既に半年が迫っており、後任の部隊もまたアラスカから来るらしいが、今後ウィスコンシン州空軍やアラバマ州空軍などF-35Aに更新したANG部隊の来日も期待したい所である。
↑ 両主脚を収納しつつ、上空に向かって舞い上がる354th FWのF-35A。夕方の光を浴びて機体は明るく反射光を返してくる。AK-5462/5464共に”Falcons”の所属である。