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2025年4月に嘉手納基地展開を開始した2つのF-35A部隊。一つがヒルAFBのF-35A(HL) 12機。もう一つがアラスカ州イールソンAFBのF-35A(AK)であったが、今回は両部隊共に半年以上の展開となっており、10月に入っても盛んに訓練を行っていた。9月にはオージーのF-35Aとの共同訓練の為、ヒルのF-35Aが大挙して三沢に向かった為、嘉手納ではAKのF-35AとSJのF-15Eが中心に訓練を行っていた。沖縄も含め日本の西方周辺では、中国への対処を前提とした「レゾリュート・ドラゴン25」・(不屈の龍25) 訓練が展開終了したばかりであったが、普天間の海兵隊も含みその余韻はまだ残っているようだった。(2025年10月 記)
↑ アフターバーナーを焚けば191.35KN(キロニュートン)にも及ぶ推力を出すF-135-PW-100エンジン。A/Bを焚かなくても充分離陸する余裕はあるはずだが、前述の通り殆どA/Bをフルに使って、短距離で離陸をしていく。F-35Aは、燃料満載時の離陸重量が22トンを超え、これは大型のロシア製Su-27に相当する重さであるが、この化け物エンジンのお蔭で武器なし燃料満載での推力重量比は0.81と言われているが燃料50%であれば1.03に達する。つまり理論的には、燃料半分にして機体を立てれば垂直上昇可能だという事であるので、500~700mぐらいの滑走でこの重たい機体が軽々と浮きあげるのだ。
↑ この日の最後の飛行訓練を終え、嘉手納基地R/W-23Rに着陸するF-35A/19-5462
↑ これも大変珍しい光景であるが、道の駅に近いタキシーウェイを滑走するF-35A。F-15C/Dが去った後、嘉手納基地で戦闘機類がこのタキシーウェイを使った光景は、私自身は恐らく初めて目にする事である。特にステルス機になってから、道の駅から見下ろすように見えるこのタキシーウェイ(誘導路)を使う戦闘機が少ない。偶々 F-15EのフックランディングでR/W-23Lが閉鎖になった事で、やむなく使用していた感じだ。但し、周辺の樹木が視界を遮るので、良い写真が撮れる訳ではない。
↑ この日のF-35Aの訓練は、午後に集中し夕方遅くまで行われたが、給油機を使わないローカル飛行の為、1時間少々で戻ってきた。
↑ 日本の本州周辺に大きな低気圧が停滞すると、沖縄は季節外れの南風が吹く、私が展開した10月初旬はこの南風のお蔭で、R/W23.しかも10月とは思えないうだる様な暑さであった。
Wings
↑ 機体形状からか、又はパワーが有り過ぎるからか・・・旋回に入れば両翼端から必ずベーパーが発生する。
↑ 2度の目のR/W-23R使用は、R/W-23L側がF-15Eのフックランディングに伴う閉鎖の為に、R/W-23Rをランウェイバックで離陸して行ったもの。このように戦闘機がランウェイバックしてエンドで回転し離陸する光景は、嘉手納基地では比較的珍しい。
↑ R/W-23Rでグリーン・デーモンズのF-35A 2機が立て続けに離陸して行く。F-35AがR/W-23R側を使用したのは、この週2度だけだった。F-135-PW-100ターボファンエンジンはF-15Cの双発エンジンの出力を上回る化け物エンジンながら、F-35Aは離陸時はほぼ100%アフターバーナーを使用する。