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A-7Dが第一線の部隊に行き渡ったのは、1970年代初頭である。訓練部隊や3個航空団を中心に配属されたこの機体生産数は約460機。海軍と同じ愛称を使うの嫌った空軍は、俗称でA-7Dを”SLUF”と呼んだ。”小さくて太って醜いやつ”と言う意味であるが、パイロットのこの機体への信頼は高く、SLUFは本当の意味で”愛称”となって引き継がれた。1980年代になるとF-105やF-4C/Dなどのファントムの古い型を使っていた州空軍の機種更新時期と重なり、空軍へのA-10の配備が進むにつれ、使用していたA-7DはTACの第一線を離れ、州空軍の部隊に次々に移管されていく事になる。以下はA-7専門サイト(website;List of A-7 Corsair II Operators)からの転記であるが 州空軍に配属されたA-7D/Kの飛行隊だけで15個飛行隊も存在したことがわかる。此処のページ以降は、作者の気まぐれにとマイペースでの追加とはなるが、州空軍に配備され、時代と共に変化もしていったマーキング/迷彩パターン等、部隊毎にイラストで紹介していきたい。
146th TFS
174th TFS
A-7DのPage-3でご紹介した124th TFSのアイオア州空軍のA-7D飛行隊の他に、アイオア州空軍にはもう一つのA-7D飛行隊があった。それが、この174th TFSである。この飛行隊のニックネームは、”The Bats”。この名前ですぐにF-16CやKC-135Rを思い起こす人は、かなりの米軍通でございましょう。そう、F-16の尾翼に大きく不気味な蝙蝠を描いたあの部隊なのである。
 A-7D時代もバットは書かれていたが、尾翼のチップラインに小さく書かれることが多く、目立たなかった。
イラストページでまずご紹介するのが、ペンシルバニア州空軍で使われていたA-7D。ペンシルバニア州の南西部にあるピッツバーグを拠点とした第146戦術戦闘機中隊は、1975年の早い時期にA-7Dを受領1991年まで使用した。その後は、KC-135を使う給油機部隊に替わってしまったが、「PT」のレターを付けたA-7Dは15年以上もこの飛行隊で使われた為、雑誌のグラビアを飾ることも多かった。
 ピッツバーグは以前は製鉄で栄えた町で、鉄鉱石や錫の生産地だった関係で18世紀後半から鉄工所が集まり始め、20世紀初頭には後のUSスチールなど大手の鉄鋼メーカーがここでしのぎを削っていた。多いときは、全米の生産量の50%近くがピッツバーグで造られていたというからすごい。20世紀初めには、人口でも全米ベスト10に入っていたほど人が集まっていたが、第2次大戦後すっかり没落して、今はその名残しかない。NFLの地元チームは、「スティーラーズ」と言い、このチームマークのデザインが州空軍機にも使われている。
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