B-1B's Page

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2004年9月アンダーセン空軍基地に翼を休める28th BWのB-1B。エプロンには、この1機しかB-1Bの姿は無かったが、他に6機以上のテキサス州バーグスレーク空軍基地から派遣されたB-52Hの姿を見た。グアム島アンダーセンには、3ヶ月交代で6機のB-52H部隊がローテーションで派遣されており B-1B、B-2Aも時折派遣され 北朝鮮への心理的な威圧をかけていた。本機は、B-1B 86-0113でノースアートには、機体の外装を食い破って顔を出す獰猛な猛獣のイラスト、”Jagged Edge"(ギザギザ刃)の文字が書かれていた。
トム・クランシーの著書にも記述があるが、爆撃機クルーがよく言う台詞に「戦闘機パイロットは、映画のヒーローになるが、我々は歴史を作る」と言うのフレーズがある。ファイターパイロットはいつも華やかな存在で子供の憧れの的でもあるが、爆撃機パイロットはそうではない。しかし 爆撃機パイロットは何時の世も歴史を変えてきたと言う誇りがあると言う意味である。なるほど 爆撃機パイロットの任務は地味であり エースなどのヒーローを生みにくい、しかし 戦闘機では歴史は動かないのである。戦略爆撃による敵に対する致命的な破壊こそが 戦争を最終的な勝利に持ち込み歴史を動かしてきた。戦略爆撃の概念は、第2次大戦に花が開き ドイツ、日本に対する大規模な戦略爆撃から戦争の勝利を導いた。WW-U以降も朝鮮戦争 ベトナム戦でのラインバッカーU作戦を代表する戦略爆撃は、現代では核ミサイルにその座を譲ったが、最近でもイラク戦でのB-52.B-1Bによるじゅうたん爆撃は、敵に対し効果的な心理的打撃を与え 早期降伏を導いている。アメリカ空軍が このミサイル時代に相変わらず大型爆撃機にこだわるのも 戦闘機では出来ない広域の面破壊が いかに心理的効果をもたらすかをよく知っているからこそであろう。JDAMなど誘導爆弾を多量に積載できるB-1Bは、1機で航空基地の重要箇所を1度に叩ける力を持っている。
Nose Art”JAGGED EDGE"
"Viper" (86-0113)
28th BWの飛行隊の1つ 37th BS(第37爆撃中隊)は、ベンガルタイガースと言うニックネームの為,尾翼のチップには虎皮模様のラインを入れているのが特徴である。この”Viper”号は、B-1B量産73号機に当たる。37th BSの可愛い虎のインシグニアが対照的である。
 わずか100機しか生産されなかったB-1Bは、せいぜい2個ないし3個爆撃航空団の配備が精一杯であった。しかし 昔の爆撃機のように密集編隊で敵地に赴く時代はとっくに終わっており,B-1が計画された時代は単機での敵地進入を想定している。各機がばらばらのコースで地形に沿いながら 制空権の存在しない、しかも防空網の整備された目標を密かに狙う侵攻作戦では 配備される数量が物をいう時代とは概念そのものが変わっている。
Insignia of 28th BW
2005年9月三沢のOPENに参加した28thBW/37thBSのB-1B。日本国内初の公開であった。天気は悪いが 友人はこの幸運に恵まれB-1Bの全景を見事に捕らえている。当時グアムに6機が配備されており ここからの遠征であった。グアムからは ハワイへの訓練参加など多くのミッションをこなしている。
28th BWは、2005年暮に新型の誘導爆弾JASSMを始めて運用する爆撃機航空団となった。JASSM(Joint air to sarface stand off missile) AGM-158は、ステルス性のある巡航ミサイルで FB-22構想の想像図にもFB-22から発射される様子が書かれているが 見掛けもF-22のような機首をしたミサイルである。空軍と海軍が共同で開発したこのミサイルは F-16では最大2機しか搭載できないが B-1Bなら 3つの爆弾倉に8発ずつ 計24発を搭載可能で 約700〜800キロ離れた夫々異なった目標に24発同時に発射し 離脱することが可能、AGM-158は、ターボジェット推進で 命中誤差3メートル以内と言うから B-1Bとこのミサイルの組み合わせは恐ろしい兵器となる。 
(86-0102)
第28爆撃航空団は、エルスワース空軍基地(Ellsworth AFB)をベースにB-1Bの2個飛行隊を擁する部隊である。テールレター”EL”は、この航空団所属をしめす。第28爆撃航空団が最初のB-1Bを受領したのは、1987年1月21日で その後厳しい訓練を繰り返しながらB-1Bの能力をいかんなくは発揮する為のテストを実施した。1987年9月には第37爆撃中隊(37th BS)B-1Bは、指定されたコースでの速度 ペイロードの記録など過去の記録を打ち破るレコードを達成 B-1Bは、持ち前の能力を内外に示すことになる。B-1Bでの実戦デビューは、1998年のデザートフォックスが最初でバルカン半島方面からアフガニスタン方面の爆撃行を行っている。 
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Wings
"On Defence"(85-0066)
第37爆撃中隊(37thBS)の紹介プレート、B-1Bの性能や 37thBSの戦歴などが簡単に紹介されている。この飛行隊が湾岸戦争からイラク戦争まで有名な戦場には顔を出していることが分かる。