↑ 1997年大塚譲氏がイギリスで開催されたエア・タトゥーで撮影された28th BWのB-1B/86-0096
Wings
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トム・クランシーの著書にも記述があるが、爆撃機クルーがよく言う台詞に「戦闘機パイロットは、映画のヒーローになるが、我々は歴史を作る」と言うのフレーズがある。ファイターパイロットはいつも華やかな存在で子供の憧れの的でもあるが、爆撃機パイロットはそうではない。しかし 爆撃機パイロットは何時の世も歴史を変える程の役割を果してききたと言う意味である。なるほど 爆撃機パイロットの任務は地味であり エースなどのヒーローを生みにくい、しかし 戦闘機では歴史は動かないのである。戦略爆撃による敵地経済に対する致命的な破壊こそが 戦争を最終的な勝利に持ち込み歴史を動かすのである。カーチス・ルメイの戦略爆撃の概念は第2次大戦に花が開き、ドイツ、日本に対する大規模な戦略爆撃から戦争の勝利を導いた。WW-Ⅱ以降も朝鮮戦争 ベトナム戦でのラインバッカーⅡ作戦を代表する戦略爆撃は、現代では核ミサイルにその座を譲ったが、最近でもイラク戦でのB-52.B-1Bによるじゅうたん爆撃は、敵に対し効果的な心理的打撃を与え 早期降伏を導いている。アメリカ空軍が このミサイル時代に相変わらず大型爆撃機にこだわるのも 戦闘機では出来ない広域の面破壊が いかに心理的効果をもたらすかをよく知っているからこそであろう。JDAMなど誘導爆弾を多量に積載できるB-1Bは、1機で航空基地の重要箇所を1度に叩ける力を持っている。
第28爆撃航空団は、エルスワース空軍基地(Ellsworth AFB)をベースにB-1Bの2個飛行隊を擁する部隊である。テールレター”EL”は、この航空団所属をしめす。第28爆撃航空団が最初のB-1Bを受領したのは、1987年1月21日で その後厳しい訓練を繰り返しながらB-1Bの能力をいかんなくは発揮する為のテストを実施した。1987年9月には第37爆撃中隊(37th BS)B-1Bは、指定されたコースでの速度 ペイロードの記録など過去の記録を打ち破るレコードを達成 B-1Bは、持ち前の能力を内外に示すことになる。B-1Bでの実戦デビューは、1998年のデザートフォックスが最初でバルカン半島方面からアフガニスタン方面の爆撃行を行っている。 
2004年9月アンダーセン空軍基地に翼を休める28th BWのB-1B。エプロンには、この1機しかB-1Bの姿は無かったが、他に6機以上のテキサス州バーグスレーク空軍基地から派遣されたB-52Hの姿を見た。グアム島アンダーセンには、3ヶ月交代で6機のB-52H部隊がローテーションで派遣されており B-1B、B-2Aも時折派遣され 北朝鮮への心理的な威圧をかけていた。本機は、B-1B 86-0113でノースアートには、機体の外装を食い破って顔を出す獰猛な猛獣のイラスト、”Jagged Edge"(ギザギザ刃)の文字が書かれていた。
”BAT MOON RISING”(86-0102)
Insignia of 28th BW
←第37爆撃機中隊(37th BS)の紹介プレート、B-1Bの性能や37th BSの戦歴などが簡単に紹介されている。この飛行隊が湾岸戦争からイラク戦争まで有名な戦場には顔を出していることが分かる。
28th BWは、2005年暮に新型の誘導爆弾JASSMを始めて運用する爆撃機航空団となった。JASSM(Joint air to sarface stand off missile) AGM-158は、ステルス性のある巡航ミサイルで FB-22構想の想像図にもFB-22から発射される様子が書かれているが 見掛けもF-22のような機首をしたミサイルである。空軍と海軍が共同で開発したこのミサイルは F-16では最大2機しか搭載できないが B-1Bなら 3つの爆弾倉に8発ずつ 計24発を搭載可能で 約700~800キロ離れた夫々異なった目標に24発同時に発射し 離脱することが可能、AGM-158は、ターボジェット推進で 命中誤差3メートル以内と言うから B-1Bとこのミサイルの組み合わせは恐ろしい兵器となる。 
↑2005年9月三沢基地の航空祭に参加した28th BW/37th BSのB-1B。日本国内初の公開であった。天気は悪いが、友人の飯沼氏はこの幸運に恵まれB-1Bの全景を見事に捕らえている。当時グアムに6機が配備されており、ここからの遠征であった。グアムからはハワイへの訓練参加など多くのミッションをこなしている。
"Viper" (86-0113)
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"On Defence"(85-0066)
↑ 場所が不明ながら、2007年に撮影された第28爆撃航空団第37爆撃機中隊のB-1B/85-0066
↑ 戦略爆撃機がローテーションで配備されているグァム島のアンダーセン空軍基地が何年かぶりで開放されるという事で行ってみた。やはり展示機にはB-52HやB-1Bなどの爆撃機が展示されており。ギャラリーの期待に沿ってくれたのである。傘下の機体は、私にとっては初物のエルスワース空軍基地を拠点とする第28爆撃航空団所属のB-1B/