2024年10月アメリカ本国の唯一のF-16C/D戦闘機ACCレギュラーユニットである第20航空団が、遂に日本を訪れる事になった。F-16Cの3個飛行隊共に健在であり、嘉手納のF-15の抜けた後の応援部隊としても有力候補で、時期に派遣されるのではないかと前ページで書いたのが現実となった。実に嬉しい限りである。昨年行った10月6日の普天間基地公開の時、既に嘉手納基地に飛来した直後であったが、飛行訓練は開始しておらず撮影は出来なかった。そこで12月に築城基地での日米共同訓練を覗いてみようと計画もしたが、これも休みが取れず実施できなかったので、年明けに彼らを追う事とした。前ページでイラストを掲載した尾翼の赤いギャンブラーズのF-16Cが撮れれば良いのであるが・・・・期待を胸に2025年1月6日の正月休み明け第1週から10日間の長期日程で嘉手納展開を始めた。
↑ ご覧の通り赤いチップラインのギャンブラーズばかりであるが、多くの機体がハブブラックに塗り替えられていたなか、旧来の塗装の機体も散見され、カラーマーキングを楽しめた。
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↑ 上の2枚の写真をご覧いただき、何か違和感を感じませんか? そう・・尾翼の機体番号の字体と大きさが従来のものと異なるのである。確かこのSW-044とSW-368と赤いギャンブラーの3機だけだったが、文字が小型化された上に文字が横方向に圧縮されたような感じである。最初に離陸を撮影した際に液晶画面を見て、文字がひずんで見えたような錯覚を感じ、何度も見直してみたが、字体が異なるのである。
↑ 今回飛来した第20航空団(20th FW)のF-16Cは、第77戦闘機中隊”ギャンブラーズ”所属の機体が多く、上写真の虎帯を付けた第79戦闘機中隊”タイガース”は極僅かで、私が確認できたのは2機だけ。白青チェックの第55戦闘機中隊”シューターズ”の姿は無かった。
↑ 彼らが飛行を始めたのは連休明けの5日月曜ではなく6日火曜日からであった。どうもいつも飛ばない1月3日に飛行訓練をしており、月曜は代休を取ったのかもしれないと邪推した。1月6日9時過ぎから8機のF-16Cが離陸したが、ピン抜きエリアに要員が待機しているのを目にしたので、私は着陸ポイントへ移動せず、此処で彼らの帰りを待つこととした。結果から言えば撮影行10日間でこのシーンが撮れたのはこの日だけだったから、着陸を捨てたのはある意味正解だった。一つ残念だったのは赤いギャンブラーがこの日飛ばなかった事である。どうも昨年末に機体の調子を崩していたようなのだ。その代り20th
FWの司令官指定機92-0920が飛んでくれた。本機尾翼の帯は第20航空団傘下の3個飛行隊のカラー、左から”シューターズ””ギャンブラーズ””タイガース”の順
20th FW
↑ 尾翼のテールレター”SW"の上に書かれているのはワイルドウィーズル機のシンボル”ハームを投げつける野イタチ君”。この第20航空団は対レーダーサイト、対空ミサイルサイト破壊の使命を帯びた伝統のワイルドウィーズル部隊であり、三沢基地の”黑イタチ”も含め、デザインはこの部隊が発祥の地である。
↑ 今回飛来した12機の中でハブブラック塗装にライトグレーの文字を使った機体はSW-047の他にもいたようであるが飛んでいなかった。この塗装2024年飛来したミネソタ州空軍のブルドックスが使っていたマーキングと同じである。角度によって文字が全く読めないので、撮影者にとっては撮影ポイントや角度を調整する必要のある厄介な存在である。但し この機体は調子が良いようでほぼ毎回の訓練に参加し、タッチ&ゴー(ゴーアラウンド)のリクエストも最も多かった。