ショー空軍基地(Shaw AFB)を拠点とする第20戦闘航空団は、ヒル空軍基地の第388航空団がF-16C/DからF-35Aに転換終了した時点で、アメリカ本国の唯一のF-16C/D戦闘機ACCレギュラーユニットとなってしまった。しかし、未だF-16C3個飛行隊共に健在であり、恐らく嘉手納のF-15の抜けた後の応援部隊としても派遣されるのではないかと期待している。。一時はTAC(現ACC)に6個ものレギュラーユニットを擁したF-16戦闘機も冷戦後の軍縮で、機体を州空軍に回し、多くの航空団が閉鎖された。残った航空団も最近ではF-35に取替わられており、アメリカ空軍の現役戦闘機として2400機以上の勢力を誇ったF-16は、次第に脇役に回りつつある。しかし2023年現在でも機数では、アメリカ空軍の中で最も多い戦闘機のはずだ。レギュラーユニットをF-35Aに譲りつつあるが、PACAF,ANG、戦闘機飛行訓練部隊ではまだまだ主役の座を手放してはいない。小柄な機体ながら改造を重ね、ブロック60等、能力向上型は、まだまだ海外市場でも引手数多の状態で、もう暫くは我々航空ファンの目を楽しませてくれるはずだ。(2023/5 記)
↑第77戦闘機中隊のインシグニアである賭博師の象徴トランプカードが、大きく尾翼を飾っている。この機体の他に髑髏の賭博師が書かれていたF-16C/91-0377も有ったが、何らかの理由で消されてしまった。この機体のデザインは航空マニアにとって魅力的なものである。スペシャル塗装機の全てはハブブラック塗装を下地に書かれている。
↑2022年頃からアメリカ本土各地で撮影されて有名になったスぺシャル塗装で、第20戦闘航空団を傘下に置く 第15空軍に敬意を込めて塗装された物らしく、尾翼は15空軍のインシグニアの青地で塗り込め、同じく黄色で黄色で文字などを描いている。
↑ タイガーミートに参加していた頃を彷彿させる虎模様で、第79戦闘機中隊タイガースにとっても久々の虎装束のはずだ。あっさりとしているが、良く出来たデザインである。胴体後方下部の整流板には「全ては自由の為に」と書かれている。
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↑ 2021年の後半ごろから、各地で撮影され始めたチェッカー塗装。第55戦闘機中隊のインシグニアのチェッカーを拡大して尾翼に盛り込んだもので新部隊名の”Shooters”の文字と古くから使われている”Fighting
Fifty Fifth”の両方を尾翼に書き入れたデザイン。
20th FW
↑ アメリカ東海岸を担当するデモンストレーション飛行隊が、ショー空軍基地の第20戦闘航空団で、チーム”ベノム”は、アメリカ本土東側の航空ショーには常連である。西海岸を担当していたヒルのF-16デモチームがF-35Aに更新されたので、現在では西へも出張っているかもしれない。機体を鱗に覆われた大蛇に見立て、機首の黄色く光る鋭い目が印象的である。この機体F-16C/94-0047は、注意書や国籍マークまで黄色で統一されている。
↑ もう20年も前の写真であるが、2003年オシアナ海軍航空基地に飛来した第55戦闘機中隊「戦う55」所属の2機のF-16Cである。
↑ コロナ禍でアメリカ本国でも航空ショーは永らく自粛されてきたが、2022年頃から漸く復活の方向で動き始め 2023年はほぼ正常化となっている。3年近いコロナ禍の閉塞感から解放されるように、ここ最近現れた20th
FWのスペシャル塗装は、各機共にデザイン的センスも良く、飛行隊毎に個別のマーキングするなど、ACC唯一のF-16航空団として注目を集めるものだ。今回これら最近のスペシャル・マーキングを一挙にイラスト化したのでご覧いただきたい。