2024年嘉手納展開したミネソタ州空軍の6機のF-16C、全てはハブグラスVというステルス塗装を施され、尾翼のブルドック君の絵柄も、そのステルス効果を邪魔しない形で描かれている為に、角度によって全く見えない場合も多かった。特に前回嘉手納を訪問した梅雨の6月、天気が悪い場合は特にその傾向が強いと感じたのである。ハブグラスVと言うのがどのような塗料かはわからないが、レーダー反射率を15%も下げる事が出来ると言うから、その効果は大きい。レーダー波は電磁波の波である、光も粒子の性格を帯びた電磁波の波と言う説が一般的であるから、理論的にはハブグラスVの塗装が一番暗く見える角度は、レーダー反射率が低い角度という事かもしれない。ブルドックの絵柄は機体が黒く見える時ほど、鮮明に浮き出て来るので、レーダー波と同じく光の反射率も異なる塗料なのかもと邪推してみた。今回の訪問はこれをどうやって、浮き立たせて撮れるかに賭けてみた。
↑ 丁度良い角度の時に、機体が雲の影にかかってしまった。
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↑ 着陸の場合、機体番号、尾翼の絵柄と側面の画像を全て満たすには、この角度が限界かもしれない。更に真横になれば尾翼の絵柄は完全に消えてしまう。嘉手納基地の撮影ポイントの中で、午前中彼らの絵柄がはっきり出るであろう場所がもう一か所想定できたので、翌日天気が良ければそこへ行ってみる事にした。次ページでご紹介する。
↑ 一番はっきり絵柄が浮き出るのは、R/W23の午後の着陸で斜め前から撮影した場合であった。機体は、ダークバイパーの名に相応しく光を反射が少なく、機体が暗く見える上、ブルドックスの絵柄だけが浮き出るのである。
↑ ほぼ同じ角度で撮影した異なる3機のF-16Cブルドックス、349番機(91-0349)や082番機(96-0082)と比較すると410番機(91-0410)の薄いのが、はっきりする。
↑ 2度のローパスで送り気味に捉えると、一番絵柄が出やすかったが、やはりかなり送り気味にシャッターを切らないと満足できる結果はではない・・・
↑ 今回飛来した6機の中で、一番尾翼の絵柄が見えにくい410番機(91-0410)、朝方の嘉手納R/W-23Lでは、この角度で絵柄がうっすりと現れた。
↑ 2024年7月1日 訓練飛行に出るブルドックスの面々。このような真横の角度の時はレーダー波がまともに反射されて戻ってくるように、光の反射率も高く、ブルドックの絵柄は殆ど浮き出てこない。下地とブルの絵柄の使われている塗料の光の反射率に差が出る角度でないといけない。