帰国まであと2週間少々、多くの機体が燃料タンクを装着してでのフライト訓練となった。2013年10月3日 嘉手納基地R/W05 Rightにて撮影。
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2013年1月14日から300名のスタッフと12機のF-22Aの陣容で、4か月間の予定で嘉手納TSP(地域安全保障)展開していたラングレーAFB第1戦闘航空団のF-22の飛行隊。10月になっても帰国しないと言う長丁場の滞在となっていた。尖閣諸島の件で日本に対し、あの手この手でちょっかいを掛けてくる某国との緊張状態の続く中、F-22のプレゼンスは決して小さなものでなく有難かった。邪推ではあるが、今回の長期滞在は嘉手納における整備機能も活かしながら、長期間でも充分戦闘態勢を維持できるという証明をしたかったのではないだろうか。最終的には10月17日まで9カ月と言う期間、F-22は某国との国境のラインである東シナ海で充分な訓練を積むことができた筈である。
2013年10月2日3日の両日、嘉手納の空で訓練に励むF-22をUPしましょう。
2013年10月3日09:32 嘉手納R/W05で離陸するF-22、数機が比較的低めの離陸をするがシャッターチャンスは少ない。4か月でラングレーに戻れば 国防予算の節約のあおりを受け飛行時間がかなり制限されたはずであるが、TSP展開期間は殆どそのような制約を受けずに訓練に励むことができる。本国から交代のパイロットが入れ替わって訓練するので、彼らにとっても嘉手納長期展開はメリットが多かったはずである。
第1戦闘航空団(1st FW)の第94戦闘機中隊(94th FS)とアソシエイト飛行隊の第192戦闘機中隊の其々から人員と機材が出されているそうである。上の機体はそれを物語る飛行隊長指定機。尾翼のチップには”SPADS"の文字 94th
FSも1917年にテキサス州で誕生し、WWTではスパッドXIII戦闘機を使って活躍した。創設のその年の10月に飛行隊員たちは大西洋を渡ってイギリス経由でパリに移動、訓練を積んで翌年からドイツ帝国空軍相手に活躍をしている。
蛇足ではあるが、F-22が21世紀のアメリカ戦闘機の最高傑作なら、スパッドは20世紀初頭フランスが生んだ戦闘機の最高傑作と言えるだろう。複葉単座戦闘機の中で最高速度(最高時速222Km)と上昇力を誇り、連合軍を勝利に導いた戦闘機の1つとも言われている。アメリカ陸軍だけでなく日本陸軍も100機弱輸入して使ったぐらい多くの国で愛用された。