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私と友人がルークを初めて訪問したのは、1980年2月の末だった。日本は真冬であるが、ルークは真夏のような気候、砂漠の中での撮影は、時々街中まで車を飛ばして、大きな鉢植えの鉢サイズのコーラを買って水分補給しない事には、干からびてしまう程の乾燥地帯である。翼下にはSUU-20と思われる訓練用ディスペンサー2個が見える。
F-4C-20-MC / 63-7624
↑ ルーク空軍基地にセクションで着陸する2機の58th TFTWのF-4C。63-7610/63-7566
↑ 既にファントムのレギュラー部隊はテールレターを殆どうろに塗り替えてしまっていたので、美しい白レターには会う事は出来なかった。但しインシグニアや国籍マークはまだまだカラーバージョンのままである。
F-4C-20-MC / 63-7630
F-4C-23-MC / 64-0747
F-4C-21-MC / 64-0665
F-4C-19-MC / 63-7557
↑機体ナンバーから第550訓練飛行隊の司令官指定機となったファントムで、1976年にはオレンジキャンディ・ケインと言う赤いストライプを入れていた。最後はテキサス州空軍で使用されて引退している。
↑ セイバーと言う大きなラインを胴体に入れた第426訓練飛行隊の司令官指定機。このストライプはルークに所属したF-86部隊に書かれ、F-5Eにも入れられたものである。但しファントムに書かれた時期は1976年前後の一時的なもの。
↑ ルーク空軍基地にセクションで着陸する2機の58th TFTWのF-4C。63-7610/63-7566
F-4C-21-MC / 64-0659
F-4C-16-MC / 63-7426
↑ この機体もシリアルナンバーの一致から第816訓練飛行隊の司令官指定機となったファントム。ストライプの色と飛行隊カラーとは関連はないようだ。
F-4C-17-MC / 63-7468
F-4C-19-MC / 63-7566
F-4Cファントム戦闘機は、米空軍が使った各種ファントムの型式で一番最初の型である。元々海軍機として採用された戦闘機を誇り高い空軍が採用したのは、当時ファントムを凌駕する戦闘機が存在しないほど、この戦闘機の優秀性が認められたからである。整備性の良さは当時の空軍最新鋭のF-106の70%、整備コストは安い、航続距離、速度、兵器搭載量も他の追随を許さない高性能な戦闘機だった。よって、空軍はF-106の後に来るナンバー「F-110A」の名称を用意して本採用を決めたのである。しかし 空軍・海軍の機種名が異なることの混乱から、海軍の名称に合わせ、最終的にF-4Cとして採用されることになった。
↑この機体は、1971年にルークに移動して第58戦術戦闘訓練航空団の司令官指定機となったファントムで、尾翼には各スコードロンのカラーラインが入っている。胴体にはキャンディ・ケインと呼ばれる識別マークが1976年に入れられた。現在はマッコードAFBのゲートガードになっている。Mig撃墜マークは、この機体が上げた成果ではなく、航空団司令のヘフナー准将がベトナムで上げた記録のようである。