↑ KC-10A(83-0075)は生産19号で1991年9月横田で撮影されたもの。尾翼のマークは黒い百合の花で、当時SAC第2爆駅航空団(バークスデールAFB)の第32給油飛行隊所属を表している。機首にノーズアートが書かれている。現在は、トラビス空軍基地60th AMWの所属で2022年の横田基地航空祭でも展示された。
↑ 1991年9月横田で撮影されたKC-10A(83-0078)。マーチ空軍基地の部隊である事を示すマーク(旧空軍国籍マーク)を尾翼に入れており、第9給油航空団所属である。
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↑ 1988年10月に横田基地で松野氏が撮影されたKC-10A(84-0187)尾翼のマークからカルフォルニア州マーチ空軍基地の第9空中給油飛行隊の所属機。
ロッキード社のトライスターと並びエアバスの売れ筋だった3発エンジンのDC-10、マグダネル・ダグラス社が開発したDC-10大型旅客機は、B-747とDC-8クラスの中間を狙ったワイドボディ機だった為、トライスターと共に3発エンジンになったとされる。1971年から就航し、最終的には受注数でトライスターに競り勝って売上を伸ばしたが、燃費が悪いのが難点で次第に次世代のB-767がこの機体に替って行った。
 1970年中盤アメリカ空軍は、1980年代に使用する給油機としてATCA計画(Advance Tanker Cargo Aircraft)を立ち上げ機種開発と選定に入ったが、戦闘機群の移動や大型輸送機への給油システムの追加などで燃料を多量に詰める大型機が求められ、当然ワイドボディで売れ筋のDC-10の改造型は有力候補となった。アメリカ空軍は、1977年に長距離型DC-10-30の改造案を採用、これを余り金を掛けずに改良して給油機にせよ!という事で生まれたのがKC-10Aであった。

 KC-135Rが100トンの燃料を積みF-22の8機分の給油ができるのに対し、KC-10AはF-22の14機分が積めるなどワイドボディ機の利点を生かしているので、機体の老化が顕著にも拘らず引退の話が延び延びになってきた。最近KC-46が諸問題をクリアーし順調に生産が進んで来た為、更新が始まろうとしている。(2022年8月 記)
ワイドボディ機である為、給油だけでなく貨物輸送、人員輸送でも高い能力を持つ。座席を設置した場合最大75人まで乗れるようになっている。このKC-10A(85-0027)は、マクガイアの部隊を最後に2022年8月に引退し、309th AMARG(長期保管場所)に向かった。。
Insignia of 22nd BW
私は白いKC-10Aまともに撮っていないので、幾つか松野氏の撮影された作品を展示させて頂きます。このKC-10A (79-0434)は生産2号機にあたり1981年パリエアショーにも展示された機体でもある、1979年製造のもの。横田基地で1991年7月撮影
1992年横田基地で撮影されたKC-10A(84-0186) 。写真ではインシグニアが小さく所属が判りにくいが第2爆撃航空団のものに見える。但し1992年は給油部隊は戦略空軍SACからACCに移管された年でありACC所属のはずだが、マーキングの変更等は過渡期にあったはずである。
↑ 同じく1991年9月横田で撮影したKC-10A(83-0078)。それにしても何で私は、機首UPとか尾翼の写真しか撮っていなかったのだろう?
この翌1992年はアメリカ空軍の大きな組織変更があり、給油部隊はそれまでの戦略空軍からAMCまたはAir Combat Command(ACC)に移管され、ACCのKC-10Aも同一戦闘航空団の中で戦闘機などと指揮命令系統を同じくして運用される事になった。
Insignia of 452nd AMW 1994
1985年8月横田基地に展示された最新鋭の給油機KC-10A(85-0027)。既に空軍のダークグレー色に塗られているが、翌年の1986年の航空祭には白いボディのKC-10Aが展示されている。この機体は、第9給油飛行隊のもので、当時戦略空軍の拠点でもあったマーチ空軍基地からの飛来である。KC-10Aが横田に初めて飛来し報道陣にも公開されたのが、1982年5月6日、それから3年後漸く私はKC-10Aを真近に見る機会を得た。この当時は、給油機は戦略空軍に属した為、バークスディールAFBやマーチAFBと言ったB-52を擁した大きな基地に配備されていた。
1986年の横田航空祭に展示されたKC-10A(79-1950).生産11号機で未だ白い塗装の機体が残っていたのかと感激したが、何故か全体像を撮影していなかった。この大きなKC-10Aに期待されていたのは、当時受給油能力を付加された輸送軍団(MAC)のC-5AやC-141Bに対する給油であり、何れも大型機の為給油する側も必然的に大型化が求められた訳である。当初20機の発注予定が、24機・・44機と増え、空軍の要求を満足させた事から最終的には60機まで増えることになった。
KC-10Aの給油能力はKC-135に比べ格段に高く、約1.7倍のスピードで給油が出来るそうである。給油用のブームも新設計の”ローリング・ブーム”と呼ばれるもので、KC-135とは異なる形の2枚の羽根を持ち、縦方向だけでなく横方向の動きが柔軟に行える。1分間に5600ℓ以上を給油できる能力があり、長い給油ブームの横に海軍機・海兵隊にも対応できるドローグ用ホースも備えている。
上のダークグレーのKC-10Aと同じカルフォフニア州のマーチ空軍基地からの飛来であるが、KC-10A(79-1950)は1985年展示の飛行隊とは異なり第452空中給油航空団所属(452nd ARW)であった。この部隊は予備役部隊で1995年までKC-10Aを使い、その後はC-141を経て2005年からC-17Aを使っている。452nd ARWは、1994年に452nd AMWに名称変更している。
Insignia of 9th ARS
↑ KC-10Aの尾部に付けられた給油用のブームは、通常15m前後で使用されるそうだが、全部展開すれば17.8mの長さになる。その少し上には海軍機・海兵隊機向けのドローグも収容されており、KC135の様に一々取り付け直す必要なく、運用は極めてスムーズとなった。
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1985年横田基地に展示されたKC-10Aのクルー。胸にはSAC(戦略空軍)のパッチと右肩に9th ARSのパッチ、22nd BW等が見受けられた。
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