VMFA-115

海兵隊航空と言うのは、極論すれば第二次大戦で日本軍と戦うために大幅に整備された組織である。それまでは第一次大戦でドイツ帝国のUボート対策とか、南米諸国との紛争で多少活動する程度の小柄な部隊編成だったのだ。それが、太平洋戦争後は、航空部隊だけでも100個飛行隊以上に拡大されていた。何と飛行隊数が10倍に膨れ上がったのである。今、我々日本の航ファンが航空祭で見る事が出来る海兵各飛行隊の殆どが、太平洋戦争中に日本軍と戦うために創設され、激戦を重ねてきた部隊である。VMFA-115もその一つで、当時は”シルバーイーグルス”ではなく「Joe's Jokers」というニックネームを貰って、ミンダナオ諸島方面のヘアカバーを行っている。海兵航空は太平洋戦争後も朝鮮戦争、ベトナム戦争と休みなく活躍する場面が続いたため、すっかりアメリカ軍の中で定位置を確保しているが、日本軍との戦いが発生しなければ、恐らく海軍航空隊の支援部隊として小規模なままでいたはずである。変な表現ではあるが、日本は彼らにとって宿敵でもあったが、組織拡大の恩人とも言えるかもしれない。

(1999)
(1999)
↑VMFA-115は、2002年から2004年にかけて空母トルーマンに載って何度か航海に出ている。この頃は、イラクフリーダム作戦への参加となるが、上のマーキングは、2004年CVW-3の傘下で”AC”のレターをつけ、尾翼に星条旗を描いたVE-200である。マーキングがこの他もう1種パターンが異なるものがあった。F/A-18A+ Bu.No.163133 
↑2004年頃のもう一つの絵柄が恐らく上のマーキングで、鷲が黒っぽく描かれているが、脚で星条旗を掴みながらダイブする姿である。パイロットネームの鷲の絵柄も若干異なっている。またインテークの星の数が9個から13個に増えている点も異なる。VMFA-115 F/A-18A+ Bu.No.163133VMFA-115
↑2006年頃のVE-201のマーキング例。空母への派遣部隊として殆ど固定されている為、Modexは200番台。以前の基本デザインを踏襲しているが、星条旗は微妙に毎回デザイン変更される。2006年7月に部隊は岩国に配備されているが、日本に到着した時このマーキングは書かれていなかったのか、あまり写真がない。VMFA-115のVE200は、F/A-18A+ Bu.No.163133である。
(2008)
VE-13/05
VE-12
VE-13
VE-00
VE-12
VE-08
最近VMFA-115とは再び縁が薄くなり・・・と言うか殆ど縁が無い。そこで2009年フニュフニュ君が三沢で撮影してくれた”VE-204”をUPしましょう。2009年9月に岩国に久々に訪れたFA-18A+、機首下面には、擬似コックピットが書かれセンタータンクには、”SILVER EAGLES"の部隊名。最近は毎回来日する度に、少しずつ派手なマーキングになってくれているので嬉しい存在である。2009年10月16日撮影
VMFA-115は、20年以上使用したF-4から 1985年8月FA-18Aに機種を更新している。F/A-18Aになって初めて岩国に飛来したのは1987年7月であり、海兵隊F/A-18A部隊では最初に日本に展開した飛行隊だった。
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in Hamamatu AB 1993
1993年浜松基地OHに行った我々は、毎年のようにランウェイと平行した道路で展示機の帰投シーンを撮影していた。その中でとんでもなく派手なテイク・オフをして行ったVMFA-115のパイロットが、下写真の彼である。FA-18A(VE-02)は、地べたを這うような低いT/Oから一気に左にブレーク!その後ハイレート・クライムと言う予想しないコースで飛んでくれた為、全くひどい写真になってしまった。(自分の腕の悪いのを棚に置いて・・・) 1990年から3年ぶりに来日したVMFA-115は、この年1993年7月から1994年1月まで岩国に駐留していた。
Wings
(1999)
(1994)
(1995)

↑ 1995年厚木基地で展示された2機のFA-18A。VE-00は、尾翼のチップにダブルナッツが書かれているが、VE-01の方が派手なのは、この時機から部隊の伝統となったようだ。

NAF Astugi((1995)
NAF Astugi((1995)
↑2009年11月から岩国基地内で塗装された新バージョン。星条旗が拡大されて、たなびく感じを出す為に見事なのグラジュエーションを使っている。過去最高のセンスと言える作品と思う。この塗装人気があった為か、機体が変わっても数年にわたり継承されてきたので少なくともVE-201を継承した複数機に書かれている。上イラストは、2013年のVMFA-115  F/A-18A++ Bu.No.163168  
↑2013年中東のバーレーンの配備され、翌年に再び岩国に移動している。この時岩国でも確認された黒の塗装タイプ。上の星条旗の機体と同時に存在してVMFA-115は、華やかのラインナップを誇った。ビューアルナンバーも星条旗タイプと一つ違いである。F/A-18A++ Bu.No.163167
FA-18A/C
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(上写真) 2007年から2008年にかけて施されていたVE-201のマーキングである。この写真の撮影時期は2008年。どうも写真撮影時は偶々テールコードが描かれていないが、通常は”VE”と書かれていたはずである。VMFA-115 F/A-18A+ Bu.No.163140