(1970~2006)
↑ 1981年3月にルイジアナ州ニューオリンズ海軍基地で撮影されたVP-94のP-3A/Bu.No.151349。エプロンには予備役飛行隊のA-7コルセアや上空にはファントムらしき機影も確認される。この頃、VP-94に配属されていたP-3Aでは、この他 LZ-2
Bu.No.150527 / LZ-4 Bu.No.150514 / LZ-5 Bu.No.151387 / LZ-7 Bu.No.151364
/ LZ-10 Bu.No.151375 / LZ-11 Bu.No.151382等が確認できる。但し 翌年1982年には尾翼のマークは丸型のものに変更されたようである。
VP-94もアメリカ海軍の予備役哨戒飛行隊として1970年11月に大量に創設された部隊の一つであった。第二次大戦中にもVP-94(VPB-94)と言う飛行隊があって、ドイツ軍のUボート対応でブラジル沖などで活躍していたが、この飛行隊の復活ではなく、直接の関係性は無いようである。
新生VP-94は、”Crawfisher"と言う数多い哨戒部隊の中でも唯一ザリガニ”を部隊名にしている飛行隊で、ルイジアナ州のNAS ベルチェース(現在のNAS ニューオリンズ)を本拠地として、お下がりのSP-2Hネプチューン対潜哨戒機を配備していた。大西洋側に配備された予備役飛行隊の為、バルカン半島のユーゴスラビア紛争時は、スペインのロタやシチリア島のシゴネーラに派遣され、アドリア海の航行禁止区域の監視などを行っていたようである。但し 分遣隊として世界各地の哨戒部隊の応援任務を行うために、大西洋予備役航空団と太平洋第4予備役航空団の両方の役割を負っていたとされる。冷戦終了後、多くの予備役哨戒部隊が解散する中、P-3BからP-3CアップデートⅡ迄の配備を受け生き残ったが、2006年に部隊は閉隊している。
↑ 1996年にNAS ニューオリンズで展示されたVP-94のP-3Cと思われる機体。丁度1996年9月にP-3Cに更新をしており、ビューアルナンバーが読み取れないが、C型ではないだろうか。VP-94は、創設から21年間で75000時間の無事故記録を達成し、1991年に表彰を受けている。
← 撮影者である渡辺明師匠によれば、1999年に大西洋から太平洋に任務地域が替わった際にテールレターが”LZ”から”PZ”に変更されたとの事。インシグニアの黄色い部分は、ルイジアナ州の地図を示しているそうだ。