インドの東沿岸に、その昔から”黄金のベンガル”と呼ばれた大デルタ地帯がある。ここ一帯には世界有数のマングローブ林と湿地帯が広がっており、多くの野生動物の宝庫でもある。ベンガル・タイガーは、このベンガル湾周辺からバングラディッシュ一帯に住む獰猛な虎の一種で、他の地域の虎より身体が大きく、オスは体長3メートルほどで体重は200㎏を超え、象をも倒すほどの強さを誇る。現在では頭数を減らし絶滅も危惧されている虎である。VMA(AW)-224はこの虎をニックネームにしている部隊でベトナム戦でも長く活躍している。当時、空母から発艦できる海兵隊唯一の飛行隊であったらしく、空母コーラルシーから出撃し北ベトナムの主要港ハイフォンに機雷敷設などの任務をこなした。後に海兵隊の飛行隊の多くは海軍の空母での運用が可能になったが、当時は珍しかったのだ。(一時は、空母運用の為、唯一KA-6D(給油型A-6)を所有していた)この飛行隊は、ローテーションでよく岩国に来たので非常に馴染みが深い飛行隊である。1990年にF/A-18Dに機種更新したが、A-6Eで岩国で最後に駐留した部隊がVMA(AW)-224であった。
↑ 1979年12月に撮影されたVMA(AW)-224 "Bengals"のA-6E/WK-10/Bu.No.159177。既にロービジ化の影響を多少受けたのか、マーキングが簡素化されている。
↑ 1982年9月に撮影されたVMA(AW)-224 "Bengals"のA-6E/WK-07/Bu.No.155604。この機体は、1983年には、KA-6D給油機に改造され、VA-34に移管されている。
A-6E
1978年5月に再び岩国を訪れたVMA(AW)-224は、塗装を一新しており、ホワイトベースに赤文字であった。ラダーにはレンガの壁を破壊して躍り出るベンガルタイガーのマーキングが入っている。
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1975年から1976年まで岩国にローテーションで駐留していた時期のマーキングで、尾翼はマリンブルー。私はこのマーキングを一度も撮れずに終わってしまった。
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↑ 1979年11月グリフィス空軍基地で撮影されたVMA(AW)-224 "Bengals"のA-6E/WK-08/Bu.No.155586。VMA(AW)-332のページでも”EA-06”で同機を紹介している。
↑ 1975年7月チェリーポイントで撮影されたVMA(AW)-224 "Bengals"のA-6E/WK-10/Bu.No.155581